コンテンツマーケティングの種類や記事作成の方法
コンテンツマーケティングは、モノやサービスを売るためのマーケティング手法として当たり前のものとなりました。
多くの企業がインターネットを利用したコンテンツマーケティングに取り組んでおり、記事型のコンテンツ(オウンドメディア)を採用しているところも多いです。
記事作成の仕事でも、マーケティング用の記事コンテンツを依頼されることは珍しくないため、ライターとして仕事をするうえでは勉強しておいて損はありません。
そこで、今回の記事ではコンテンツマーケティングについて、その種類や記事作成の方法、注意点などを紹介していきますね。
目次
そもそもコンテンツマーケティングとは?
「コンテンツマーケティング」は、WEEBを中心に仕事をしているとよく耳に挟む言葉ですが、そもそもどのようなマーケティング方法なのでしょうか。
まずは基本として、コンテンツマーケティングとは何か、という点を紹介します。
ユーザーに役立つコンテンツを提供することで最終的に成約を目指すマーケティング手法のこと
コンテンツマーケティングをひとことで説明すると、ユーザーの役に立つコンテンツを提供し、見込み客を集めて最終的な成約を目指すマーケティング手法のこと。
なぜそんな面倒な手順を踏むのかというと、何の前準備もなく無作為に広告を送り付けても、効果も薄く成約が難しいからです。
コンテンツマーケティングでは、ユーザーの疑問や関心に対して情報提供する記事を作成して読者との関係を築き、サービスの契約や商品の購入などを目指します。
記事の役割は企業とユーザーのギャップを埋めること
コンテンツマーケティングにおける記事の役割は、企業とユーザーそれぞれが希望する落差を埋めることです。
企業には「商品を売りたい」ユーザーには「悩みを解決したい」というそれぞれの願望がありますが、そのままではマッチしません。
そこで「その悩みはこの商品で解決できますよ」という内容の記事をユーザーに読んでもらいます。
例えばキッチン家電を取り扱う会社のメディアを例に挙げてみましょう。
「炊飯器の内釜に米粒がこびりつく!なんとかしたい!」というユーザーの願望に対し、運営元の会社の希望は「炊飯器を売ること」です。
この場合、記事では内釜の上手な洗い方や、米粒がくっつかない方法などを紹介できます。
そして記事内で「そもそも米粒がくっつきにくい炊飯器を買うのも一つの方法ですよ」と自社商品を提案できますね。
以上はあくまで一例ですが、ユーザーと企業の希望を擦り合わせるのが記事の役目だと覚えておいてください。
コンテンツマーケティングの記事作成の種類
コンテンツマーケティングの記事といってもその種類は一つではありません。
具体的にどんなバリエーションがあるのか、代表的なものを三種見てみましょう。
悩みの解決を目的とするエデュケーショナルコンテンツ
記事作成の仕事の中でもっとも本数が多いのは、読者の悩みの解決を目的とするエデュケーショナルコンテンツです。
読者の知りたいと思う情報を提供することで、満足度を向上させて最終的な成約を狙います。
たとえばキッチン家電のメーカーであれば、専門の情報メディアを作り、お手入れの方法や美味しい調理方法の紹介が可能です。
具体例として、無印良品のメディア「くらしの良品研究所」内コンテンツ、「リュックの見直し」をご紹介します。
リュック利用者の問題点を数値化した後、具体的な解決策の提案内容が書かれている記事となります。
全国10代~60代の男女10036人にアンケート調査を行い、その結果に対して20代~50代の男女30名による座談会を開催、その中で解決策を話し合っている内容の紹介をしています。
アンケート調査で問題点を数値化することで、誰から観ても納得できる内容に仕上がっています。
ちなみにアンケート収集にはアンケートモニターを活用することは多いです。
※参考⇒ アンケートモニターは怪しい?安全に稼ぐための方法を紹介
このような情報提供を通して読者の信頼を獲得し、商品の購入や知名度アップを目指します。
検索エンジンからの流入を重視した記事設計になることが多いため、SEOの知識を求められることも多いです。
SEO向けの記事作成方法を知りたい場合は「初心者向けSEO記事の書き方をやさしく解説」の記事もチェックしてみてくださいね。
記事型の広告を読ませるネイティブ広告系
メディアの中に記事型の広告を作成し、訪問してきた読者に読んでもらうのがネイティブ広告(ネイティブアド)と呼ばれるコンテンツです。
ページで提供しているコンテンツの一部として広告を見てもらえるため、あからさまな広告に対して抵抗感を持つユーザーにも読んでもらいやすいという特徴があります。
広告を作成する際は、サイトに溶け込んだデザインにする必要がありますが、一方で広告であることを明示しなければなりません。
記事タイトルや記事内の広告部分に「PR」とつけて、広告記事であることを伝えるようにしています。
たとえば、以下の記事もタイトルの最後にPRと入っていることで、広告記事とわかるようになっています。
※参考⇒【これはすごい】読書一生分のポイントとMARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店の貸切権が当たるキャンペーン / 貸切日に潜入してきた! [PR]
爆発的な拡散が狙えるおもしろ系記事コンテンツ
コンテンツマーケティングに利用されるものの中でも、特に集客力が高く拡散されやすいのがおもしろ記事系コンテンツです。
特に面白いことの好きなSNSユーザーの間で広がりやすく「バズる」ことで短期間に大量のアクセスが見込めます。
一方、拡散力が大きいという特性上商材に興味の無い層も引き寄せてしまうデメリットがあり、アクセス数の割に成約率は低くなりがちですね。
面白いコンテンツ制作に特化している「バーグハンバーグバーグ」のような会社もあります。
コンテンツマーケティング記事作成の重要点3つ
実際にコンテンツマーケティングの記事作成をする際、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
記事作成にあたり重要な点を三点紹介します。
記事の方向性を決めるためターゲットは明らかにする
コンテンツマーケティングの記事では、ターゲットとなる読者層を明らかにする必要があります。
というのも、外注される記事作成の仕事は、特定の悩みや疑問を解決する記事が主となるため、誰が読むのかは常に意識する必要があるからです。
性別や年代、生活状況など、読者の人物像や背景をなるべく詳細に想定しておきましょう。
ユーザーの信頼を勝ち取るため悩みに寄り添う
どんな読者が読むのか明らかにできたら、記事の内容をその読者に寄せ、悩みに寄り添うことが必要です。
ユーザーの悩みを無視した内容の記事を書いてしまうと「自分向けではない」と思われて離脱率が上昇してしまいます。
例えば、夫婦の家事分担に悩む既婚女性がターゲットのメディアで「夫に気持ちよく働いてもらうために家事は妻が頑張りましょう」などと書いてしまうと、ほぼ確実に離脱されるでしょう。
コンテンツマーケティングでは、悩みに寄り添いながら具体的な解決法を提案し、その中で成約が得られる流れを作ることは重要です。
アンケートによる悩み調査を取り入れよう
自分の想定とユーザーの悩みがズレていることも多々あります。
結論から言うと、アンケートによる悩み調査を取り入れることはおすすめです。
なぜならアンケートを集めることで、ユーザーの悩みを数値化できるし、自分が思ってもいなかったような問題点が出てくることもあるためですね。
たとえば、当メディアのコンテンツ「主婦が月3万円以上稼げる副業ランキング」では、223名の主婦にアンケートによる口コミ調査を行っています。
実際にアンケートを取ったことで、第三者が観ても納得できるランキング結果となっていますよね。
ちなみにアンケート調査を行うのであれは、クラウドソーシングのタスクアンケートがおすすめです。
即日から募集可能で、1アンケートあたり数十円からでもスタートできるためですね。
質問内容や回答数に応じて集まる件数も変わってきますが、集まった分に対してのみ支払いすれば良いのでリスクも少ないです。
ただし、クラウドソーシングサービスによっては、最低限の支払い金額が決められているケースもあるので注意しましょう。
企業側の希望を理解する
ユーザーだけでなく、企業側の希望や目標を理解しておくのも、コンテンツマーケティングの記事作成では重要となります。
コンテンツマーケティングの記事では読者の悩みに寄り添うのが重要ですが、それはあくまで企業からのメッセージとユーザーの悩みの架け橋になるためです。
成果の出る記事を書くためには、企業が「記事を通してユーザーに何をして欲しいのか」を正しく理解する必要があります。
コンテンツを作成する最終的な目標が何なのかは、記事作成の着手前に確認しておきましょう。
コンテンツマーケティングの記事作成の流れ
コンテンツマーケティングの記事作成の手順は、大きく以下の五つの流れに分類されます。
①依頼の意図を確認する
②企画の作成と上位表示したいキーワードの選定
③構成の作成
④記事本文の作成
⑤校正・ファクトチェックをおこなう
なお、以上の手順を全てライターが担当しないことも多いです。
「構成から」「記事作成のみ」など、依頼元によって作業範囲は異なります。
記事作成の仕事を依頼された場合、作業範囲の確認は必ずおこなってください。
各フェーズでどのように作業を進めればよいのかは、以下の記事で詳細を紹介していますので参考にしてください。
コンテンツマーケティングの記事作成に必要な知識やスキル
実際に仕事としてコンテンツマーケティングの記事作成をする場合、どのような知識やスキルが必要なのでしょうか。
最低限備えておきたい三つのポイントをチェックしていきます。
SEOに関する経験・知識が必要
コンテンツマーケティングでは、SEOの知識は非常に重要です。
というのも、WEBメディアでは検索エンジン経由のアクセスを狙うことが多く、上位表示できるかどうかは最終的な成果に直結するからですね。
SEOの知識がどの程度必要かは案件によって異なりますが、最低限上位表示したいキーワードの記事内での活用方法は知っておきましょう。
担当する記事ジャンルへの理解を深める
コンテンツマーケティングでは、記事ジャンルの知識を集め、理解を深めることも大切です。
記事の読者は質問や疑問を持ってサイトにアクセスするので、疑問に答えられなければ即座に離脱してしまいます。
疑問への回答を説明・解説する必要もありますので、全く何も知らない状態では記事を書くことは難しいでしょう。
受注時点では知識が不足していることもあるかもしれませんが、記事作成に着手するまでには、リサーチを進めて疑問に答えられる程度の知識は身に着けておきましょう。
読みやすい文章を書くための一定以上の文章力をつける
読みやすい文章を書くための文章力も必要です。
読んでいてわかりにくい記事は読者にストレスを与えるため、その点も離脱の原因となります。
読みやすい文章を書くための最短の方法は、文章法の本を一冊読み、書き方を実践してみることです。
案件によっては言葉や文章の使い方のルールが細かく設けられていることもあるため、そちらも参考にできます。
文章の書き方はこちらの記事も参考にしてください。
記事の書き方テンプレート「PREP法」「SDS法」「穴埋め文章作成法」を徹底解説!
ブログ記事作成のコツ【レイアウトや企画の作り方・文章の書き方など】
まずは記事作成の基本をおさえる
仕事としてコンテンツマーケティングの仕事を受けるとなると「なんだか難しそう…」と尻込みしてしまうかもしれません。
まずは記事作成の基本の書き方に慣れることをおすすめします。
文章に慣れてきたら、初心者向けの案件をこなしつつ少しずつステップアップすれば、徐々にコンテンツマーケティングの仕事でも活躍できるようになりますよ。